脚本ちょい読み企画とは!!
6月3日より上演予定の脚本前半部分を、
公式ホームページで毎日1ページずつ
【先読み公開】していきます!
本編をより楽しみたい、
先にどんな話か気になる方は
ぜひご覧下さいませ。
6月2日までの13日間、
毎日更新してまいります。
この先ネタバレ注意!

藤一色 第九色公演
『ちぐうはぐう』
作・遠藤遥風
登場人物
遠澤(男)
松屋(女)
13
松屋「元気出してくださいよ。
さっきサプライズしてた時のテンションどこ行ったんですか。」
遠澤「あれはもう、書きあがったテンションだったから。
今はちょっと色々喋ったブーメランが戻ってきて、体をザクザク切り刻んでる感じ。」
松屋「もし、2018年の外だったら、注意喚起も含めて、コロナをテーマにした台本書いたらどうですか。
当時はまだ不謹慎とも思われないし。」
遠澤「伝染病関係は、もう台本で書いちゃったしなぁ。」
松屋「でも、書いてくださいよ。そしたら、何か答えが出るかも。」
遠澤「うん。でも第6回公演は、第6回公演のをやるよ。」
松屋「2021年に書いたりとか。」
遠澤「俺はたぶん、コロナのことは題材にしないと思う。
やっぱりお客さんとか、コロナを意識して観劇に来ると思うんだよね。
まわりにも公演見に行く見に行ったとか言えない人もいるだろうし。
そういう人達を、芝居を観てる時間だけはコロナから遠ざけて、
ただ、楽しい時間を与えたい。
それに、もう面白いの書いちゃったしね。」
松屋「…。」
遠澤「もし松屋が、情報持って帰れたとして、何が出来る。コロナ防げるかな。」
松屋「信じないですよね。たぶん誰も。」
遠澤「言ってあとから預言者扱いはされると思うけど、たぶん救えないよね。」
松屋「こっから見える景色は何も変わらないのになぁ。」
遠澤「あ、でもマスクしてる人いるじゃん。2021年の可能性が高い。」
松屋「いや、今年、花粉がやばいからですよ。去年の42倍ですよ。」
遠澤「そういう比較、毎年流れてるからね。」
松屋「あれ、遠澤さん、花粉症?」
遠澤「うん、やばい。薬飲んでるから今はなんとか平気だけど。」
松屋「私のまわり多いんですよねぇ。私、大丈夫な人だから。」
遠澤「いつか発症するよ。花粉症の話ね。」
松屋「ちょっと外出てきていいですか。コンビニでマスク買って来ます。」
遠澤「あぁ。これ使いなよ。」
松屋「ちょっと2021年見てきたいんですよ。」
遠澤「そか。なんかやばそうだったらすぐ戻ってきなね。」
松屋、出ていく。
遠澤「…あぁ。」
松屋、入ってくる。
ここまでお読みいただき、
ありがとうございました。
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