脚本ちょい読み企画とは!!
6月3日より上演予定の脚本前半部分を、
公式ホームページで毎日1ページずつ
【先読み公開】していきます!
本編をより楽しみたい、
先にどんな話か気になる方は
ぜひご覧下さいませ。
本日〜6月2日の13日間、
毎日更新してまいります。
この先ネタバレ注意!

藤一色 第九色公演
『ちぐうはぐう』
作・遠藤遥風
登場人物
遠澤(男)
松屋(女)
1
場所は、王子スタジオ。マスクをした遠澤が雑巾がけや椅子の消毒をしている。
松屋が入ってくる。松屋はマスクをしていない。
松屋「おはようございます。」
遠澤「おはようございます。」
松屋「雑巾がけもしてるんですか。」
遠澤「あー、うん。ま、最初に来てるし。」
松屋「じゃ、ちょっと先着替えちゃいます。」
遠澤「あ、先に消毒。」
松屋「え。」
遠澤「そこので。」
松屋「あ、はい。」
松屋、消毒し、着替えにトイレに行く。
遠澤、去っていった方を見て、マスクを触り、消毒の続きをする。
松屋が戻ってくる。
遠澤「だいたい終わっちゃった。」
松屋「すみません。」
遠澤「大丈夫大丈夫。」
松屋「あー遠澤さん。台本って、どんな感じですか。」
遠澤「…脚本家の定義ってなんだろうね。」
松屋「定義ですか。」
遠澤「どれくらいの頻度で書けば脚本家なんだろうね。
一年に一本、半年に一本、一か月に一本、一週間に一本、それとも十年で一本、一生に一本。
もしくは、収入の全てが脚本のみにならなければ、脚本家と名乗ってはいけない、とかね。それも一理ある。
でもね、そんな、些細なことではない。自分が脚本家を名乗るか、どうか。じゃない?」
松屋「書けてないんですか。」
遠澤「…そういう話とちょっと違うんだよな。」
続きは
明日5月22日(土)更新!