ちぐうはぐう (4/13)

脚本ちょい読み企画とは!!

6月3日より上演予定の脚本前半部分を、
公式ホームページで毎日1ページずつ
【先読み公開】していきます!

本編をより楽しみたい、
先にどんな話か気になる方は
ぜひご覧下さいませ。

6月2日までの13日間、
毎日更新してまいります。

この先ネタバレ注意!


藤一色 第九色公演
『ちぐうはぐう』

作・遠藤遥風
 

登場人物
 
遠澤(男)
松屋(女)


松屋「誰が考えたんですか。」

遠澤「さ、誰が考えたんでしょーか。」

松屋「ま、いいや。
私が、最初に来てなかったらどうするつもりだったんですか。」

遠澤「松屋だけ開始時刻、早めに送ってあるから。」

松屋「これだけの為に?」

遠澤「う、うん。」

松屋「まだ、何かあるんですか。」

遠澤「ないよ。あ、誕生日プレゼントはまた今度渡す。」

松屋「これ盗作ですか?」

遠澤「疑いすぎじゃない。」

松屋「疑いますよ。疑うに決まってんでしょ。
てか、土下座する必要ないですよね。」

遠澤「いやいや、演劇人がリアルで土下座するわけないじゃん。」

松屋「代表面しないでもらえます?」

遠澤「とりあえず、ミッションコンプリートですわ。」

松屋「長かったですね。いつも、もっと早いって聞いてたので。」

遠澤「色々忙しくてさ。」

松屋「まぁなんとなく察してましたけど。」

遠澤「未来のことが不安になってさ。
いや、誰だってそうだとは思うんだけどね。」

松屋「何かあったんですか。」

遠澤「うーん。これまだ、誰にも言ってないことなんだけど。」

松屋「私に言っちゃっていいやつですか。」

遠澤「別れた。」

松屋「あ、言うんだ。
え。あ、そうなんですか。
それは、まぁ、お疲れさまでした。」

遠澤「両親が。」

松屋「あ、ご両親が。」

遠澤「俺だと思った。」

松屋「はい。すみません。すみませんってのもちょっと違うか。」

遠澤「俺はもうとっくに別れてるよ。」

松屋「あ、そうだったんですか。
ちょっと今日、小出しに後出ししてきますね。」

遠澤「多分メンタルやばいんだと思う。」

松屋「それは、わかります。
てか彼女いたんですね。」

遠澤「言ったじゃん。」

松屋「え、知らないですよ。」

遠澤「言った言った。」

松屋「誰ですか。」

遠澤「それは言えないよ。」

松屋「なんなんだよ。」


続きは
明日5月25日(火)更新!